ジャンパ連結器雑記帳
No.24 JAE 日本航空電子工業 再び
  今日はふたたびJAE/日本航空電子工業株式会社製の56心ジャンパ連結器を紹介させて戴きます。
  冒頭の写真はJAE56心ジャンパ連結器を装着した元小田急電鉄2200系です。懐かしい小田急カラ−と56心ジャンパ連結器,これに丸形の急行種別板が付けば言うこと無しです。
  まず最初は栓受けの写真をご覧下さい。小田原・藤沢方に取り付けられていた栓受けです。前回の元1800系の写真では栓蓋にカバ−が在りませんでしたが,今回取材した元2200系の栓受けにはしっかりとカバ−が残されていました。写真の黒いカバ−がそれで,材質はビニ−ルクロスのようでした。栓受けを雨水の侵入から守るためでしょうか,小田急時代この栓受けには必ずカバ−が付いていました。
  右の写真はJAE56心ジャンパ連結器のアップです。昭和40年頃より小田急では特急車と一部の旧形車を除き全ての車の新宿方先頭車に,この56心ジャンパ連結器が装着されました。当時の小田急電車のお顔を特徴付ける重要なパ−ツの一つでした。
  このジャンパ連結器の形式は銘板によれば『DB56M338型』と称されるものであることが判ります。前回の元小田急1800系に装着されていた
栓受けが『DB56F338』と表示されていたのに対して,今回の元小田急2200系のジャンパ栓に表示されていた形式は『DB56M338』です。栓受け側が,で栓がということになります。どうやら栓受けはメス型で,栓はオス型となっていることが伺われます。栓受け内部の造作は前回紹介させて戴きましたが,栓側内部の造作は残念ながら今回も確認することは出来ませんでした。
 次の写真は栓に付いている仕掛けで,おそらく栓の挿脱機構と思われます。キャッチクリップにはまっているレバ−を引くと栓が抜ける構造らしいですが,サビで固着しており動かすことが困難で確認する事が出来ませんでした。
 小田急では昭和50年頃より写真の三菱電機株式会社製のCE-S750形電気連結器を採用して解結作業の自動化を推進しました。自動化の準備が整うまではジャンパ連結器と電気連結器の双方を取り付けた姿が見られました。
 今回の取材でもDB56形ジャンパ連結器の全容を明らかにすることは出来ませんでしたが,栓の中を見るまで頑張って取材を続けて行きたいと思います。
 
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