ジャンパ連結器雑記帳
No.27 関門のFの10
  右の写真は豊橋機関区で写したEF10の22号機です。この機関車がその昔,関門トンネルで働いていたことは良く知られています。古い鉄道ピクトリアル誌などを読むと,当時関門トンネルではEF10による重連総括制御運転が行われていたと言います。重連総括制御の引き通しには101系電車でお馴染みのKE57ジャンパが使われていたそうです。
  この22号機にはKE57栓受けこそ付いていませんが,KE57が付いていた跡がしっかりと残っていました。前面デッキ右端にデッキの一部が掻き取られ,意味有りげな空間が作られています。この空間こそ重連総括制御用のKE57ジャンパ栓受けが2個取り付けられていた跡なのです。関門で働いていたEF10の仲間達は,EF30にその任を譲った後,重連総括制御装備の撤去が行われデッキも元の姿に復元されてしまいましたが,この22号機は奇しくもデッキの復元が行われず当時を偲ぶことが出来ました。
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