KE91 ジャンパ連結器

栓受け

 昭和47年に381系振り子特急電車の登場と共に登録された定格100[V]、90心の多心ジャンパ連結器です。昭和40年に登録されたKE70が55心ですから7年間で倍近くに回路が増えたことを意味しています。さすがに90心もあると従来の丸形には接触子を納められなかったのでしょうか、私鉄では珍しくなかった角形が旧国鉄にも登場しました。
栓受け内部

 2行9列のユニットが5段並んで総計90個の突き合せ式接触子が壮観です。この写真はKE91H形で、写真では判り辛いですが、本体内壁に白色のヒ−タ−発熱体が廻されています。尚381系用KE91には誤差込防止キ−が存在せず、キハ66,67に採用されたKE91A形には誤差込防止キ−が底辺中央に付いています。
栓受け

 381系の貫通車間は写真の様に妻面を凹ませて、そこに栓受けを取り付けており、床下に取り付ける他の車と大きく異なっています。そこで栓受け後部をフランジ状にし、妻板に密着させて取り付けてあります。この車間妻面様の栓受けをKE91F形と呼び上の写真の様な先頭車前面用のKE91,KE91H
と区別しています。尚口出し線はフランジ面より出て車体内部へ引き込まれています。


 どう見ても壮観です。誤差込防止キ−がどこにも見当たりません。ちなみに接触子番号は写真上段右側よりA1〜A9、次の段がB1〜B9と付番されており、Iの文字を使わず最下段はK1〜K9となっています。ジャンパ線は2本組となっています。

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