ジャンパ連結器雑記帳 | |||
No.17 栓の装着 (2) | |||
栓の装着2回目の今日はちょっとユニ−クな仕掛けを持った東芝製KE58,KE63についてお話ししたいと思います。 | |||
KE58形ジャンパ連結器 | KE63形ジャンパ連結器 | ||
左側の写真はKE58形,右側はKE63形で双方共東芝製です。栓蓋上部蝶番部にロックレバ−が左右2個付いていることが最大の特徴で,このロックレバ−によってジャンパ栓の脱落を防止します。従来のジャンパ連結器の栓脱落防止機構は『栓の装着(1)』でお話したとおり,栓蓋蝶番部のバネの復元力によるダボの噛み合わせと,引掛金具によるものでした。 | |||
右の写真はロックレバ−周辺のアップ写真です。ロックレバ−は栓蓋側に取り付けられていて,バネによって押さえつけられています。栓蓋はこれまでと同様に蝶番部のバネによって常に閉じる方向に力が掛かっています。一方栓受け側の蝶番部には左側に段差のキ−,右側にミゾが掘ってあります。 | |||
(1)栓蓋を開ける時は左右のロックレバ−を摘んで持ち上げながら栓蓋を開き,右側のロックレバ−を ミゾに噛み合わせて固定します。 (2)栓受けに栓を挿入します。 (3)右側のロックレバ−の噛み合わせを外し,栓蓋裏側のダボと栓のダボとが噛み合う様に栓蓋を閉めて 行くと左側のロックレバ−がバネの力によってキ−の段差に落ち込みます。 以上でお判りの様に左側のロックレバ−がキ−の段差に落ち込むことにより,ロックレバ−を操作しない限り栓蓋は絶対に開きません。栓蓋が開かない限り,栓蓋裏のダボと栓のダボとは噛み合ったままで,栓は脱落することはありません。従来は栓蓋のバネの力だけでダボを噛み合わせていましたが,東芝ではロックを操作しない限り栓蓋が開かない様に工夫しました。このロックにより引掛も無くなりました。 最後にKE58やKE63の栓蓋に貼り付けられている『操作説明』(右側KE63の写真)を紹介しておきます。 1.連結栓挿脱ハ蓋ノロックレバ−ヲ持上 ゲ右側ロックレバ−ヲ噛合セテ下サイ. 2.連結栓挿入後ハ右側ロックレバ−ノ 噛合セヲ外シ連結栓ト蓋ノ爪トヲ掛 ケ脱落ヲ防イデ下サイ. |
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